この度の思いもかけぬご災難、
心よりお見舞申し上げます。
大きな地震が起度に
「命を守るための住宅を作る」という事を再認識させられます。
一般的な住宅は、
建築基準法をクリアするだけの耐震等級1であることが多く、
壁量計算という簡易な計算だけを行っていることが多いです。
平成12年に制定された品確法で漸く、耐震性を判断する目安となる3段階の「耐震等級」が表示されました。
等級1が建築基準法と同じで、等級2、等級3となるほど建物の耐震性は高くなります。等級3では等級1が耐えられる地震力の1.5倍の地震力に対抗出来るといわれています。
しかし、耐震等級3の建物で震度6強の実物大実験をしたところ、
一回目の震度6強で最大115mmの変形が発生した等級3もあり、
平均68mmの変形が確認されたそうです。
2回目の震度6強ではその変形の1.5倍～2倍の変形が発生し、
それを大地震後の余震と考えると、余震後もその建物で生活することは困難といえます。
もともと建築法の耐震基準は「1度目の揺れで建物が倒壊しない」基準であり、大きな地震が生じた場合、居住者が「避難する」事を前提としていて、地震後にその住宅に安全に住めることを保証した基準ではないからなのです。
真に地震に強い家とは、被災時に「被災時の修復費用が少なく、再生活がスムーズにスタートできる家」ではないでしょうか。
地震からお家を守る考えに「耐震・制震・免震」がありますが,
そろそろ耐震では無く、「制震」にも目を向ける必要があるかもしれません。。。
一日も早いご復興をお祈り申し上げます。
blog by Ryo Tanaka